【あらすじ】
東條高校サッカー部に所属する主人公・嵐木 八咫郎はプロサッカー選手となって欧州の頂点を獲ることを目標としていたが、県予選決勝で敗れ挫折しかける。しかしたまたま見に来ていたイタリア1部FCオリヴェーロのチーフスカウトであるシルヴィオ・テスタにスカウトされ、高卒でイタリアに渡る。
【発売年】
2022年
【出版社】
集英社
【連載誌】
週刊ヤングジャンプ
【巻数】
既刊4巻(2023年12月19日現在)
【上位レビュー】
試合描写も良いんですが、個人的に次々登場する癖強キャラが良いです。身内からも「天災のようなもの」「性格終わってるバケモン」呼ばわり、当日にかさぶたが綺麗に取れたから試合でやる気を出したかと思えばシュートストップされて早々に無気力になる、話を経るごとにサイコパスっぷりが明らかになるナザリオ。GKとセンターフォワードがサッカーの主役、そうなれなかった君が妬む気持ちはわかるよ、と、試合中にMFに公開説教、でもシュートストップできるわ足技でオリヴェーロの攻撃陣を手玉に取るわ、色んな意味で異能のGK、ベン。個人的にキャラデザが好み、今のところただの高飛車ツン、さっさとデレろや、ベネディエッタ。アラキの異常なメンタルでのし上がる様を描き続けると思いきや、彼を囲むキャラも次々変態が出てきて大変に楽しいです。一方でサッカーの書き方は前巻よりも確実に上手くなっており、(感想人はサッカーはほぼ素人ですが)リアリティ溢れる書き方になっています。抱えた歪みがどんどん明らかになり闇落ち一直線なバルナバなどなど、キャラ的には今後も楽しみな点が多いです。ヤンジャンでスポーツマンガといえば、このマンガがすごいで一位になったダイヤモンドの功罪が第一に挙げられるでしょうが、それとは対照的な、才能に恵まれなかった者の勝利への執着を描くこの作品も注目されてほしいところです。
僕はカテナチオの主人公荒木程では無いですが、スポーツにそれなりに情熱と覚悟を懸けてインターハイに出場した事があります。でも自分に才能があると思った事は無いし、インターハイではやっぱり上位勢にはその時は勝てないと思いましたか、諦めとかは無く今もスポーツやっています。荒木みたいに合理的にただ自分の目標に突っ走れるキャラクター凄く魅力的ですよね。本当に面白い漫画です。
主人公は頭のネジがぶっ飛んでいる。しかし単なる狂人ではなく、確固たる信念のもとに行動している。主人公をスカウトしたチームスタッフも狂った感じのする人物であるが、彼も芯の通っている人間と感じる。
【下位レビュー】
ページ稼ぎのための選手紹介ページがあからさまで本当にひどい。出身地や名前しか情報のない選手紹介でほぼ一話をまるまる無駄にしており、ページ稼ぎにしても露骨すぎる。ヤングジャンプの編集がこれを連載で掲載して単行本にそのまま載せることを可としたことに衝撃を受けた。
毎回濃ゆ過ぎるキャラが出てくるのはちょっと違う気がする。誰も彼も濃ゆくする必要はないんだよ。ブ⚪︎ーロックや終末のワルキュー⚪︎見ているみたいで胃もたれしそうだ。濃ゆいラーメンは時々食べるから美味しいのであって、毎日食べたら嫌になるよね?濃ゆさがマンネリ化しないか気になる。